2024Film Awardで受賞しました!
こんにちは!
11月に開催されました、日本臨床眼科学会総会の「2024Film Award」で
院長の「落下IOL摘出鑷子の工夫」がSilver Awardを受賞いたしました!
眼内レンズ落下とは?
眼内レンズ(IOL)の落下は、白内障手術後に稀に発生する合併症の一つで、眼内レンズが適切な位置からずれたり、硝子体内や眼底に落ちてしまう状態を指します。これにはいくつかの原因や背景があります。
原因
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水晶体嚢の破損 白内障手術中または術後に水晶体嚢が破れたり、脆弱な状態になると、眼内レンズを支える力が不足し、脱臼のリスクが高まります。
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嚢内線維柱体支持の脆弱性 強度近視、外傷、膠原病、偽落屑症候群などにより、線維柱体が弱くなっていくと、眼内レンズが支えられず落下します。
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後発白内障治療(YAGレーザー)後の影響 後発白内障の治療中に嚢を傷つけてしまうことで、眼内レンズの支持が不十分になることがあります。
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術中または術後の外傷 手術中の器具操作ミスや術後の外傷が原因で、眼内レンズがずれることがあります。
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経年変化 年齢とともに支持組織が劣化し、眼内レンズが落下することもあります。
治療法
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軽度のずれ 一部の軽度の位置異常は、特に症状がない場合、観察経過をとることがあります。
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手術 基本的にはずれたり落下している眼内レンズは手術で摘出し、新しいレンズを眼内に再固定します。(眼内レンズ縫着。強膜内固定)
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この再手術で、眼内レンズを把持して摘出する良い鑷子が今までありませんでした。
そこで今回院長が新しい鑷子を開発、製作を行いました。
落下眼内レンズ摘出鑷子(仮名)
院長が今回受賞した鑷子です。
従来の鑷子より先端の開きが大きく、長くなっていて、どんな眼内レンズでも把持することができます。
しっかり把持しないと、眼内レンズを摘出する作業のなかで、網膜を傷つけたりすることがあり、とても重要な手技になります。
また、院長が前回受賞した「かおりの逆フック」と併せて使用すると、さらに安全に眼内レンズを摘出することができます。
来年、株式会社イナミさんから「かおりシリーズ」として販売予定です。
多くの先生方の手術のお役に立てれれば幸いです。
これからも頑張って新しい器具を考案していきたいと思います。
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【監修】
神戸市東灘区御影中町1丁目6−9ウエダビル2,3階
森井眼科クリニック
院長 森井香織
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