白内障手術は痛いですか?
こんにちは!毎日寒いですね。
今日は患者様からよく聞かれる質問についてのお話しです。
院長「白内障手術をしたほうがいいですよ。」
患者様「白内障手術は痛いですか?」
白内障手術は痛いのか?
眼にゴミがはいっただけでも痛いのに、手術なんてどんなに痛いんだろう・・・。と不安に思われるかた、多いと思います。
白内障手術の痛みはどうなのか、当院の麻酔の方法を解説いたします。
白内障手術は通常、痛みはほとんど感じません
・局所麻酔をおこなうから 目薬(点眼麻酔)や前房麻酔を使用するため、手術中の痛みはほぼありません。前房麻酔をするとき少ししみる感じはあります。
・短時間で終わるから 手術は通常5~8分程度で終了します。なので、手術が始まったのかどうかわからないまま終わるケースも多いです。多少の圧迫感や水が流れる感覚はありますが、強い痛みを感じることはありません。
前房麻酔とは
前房麻酔は白内障手術において効果的な麻酔法の一つで、当院では全例行っています。
手術中に防腐剤無添加のリドカイン(1%の低濃度)を前房(角膜と水晶体の間の空間)に直接注入する麻酔法です。
前房麻酔のメリット
・手術中の痛みを効果的に抑える(点眼麻酔だけでは不十分な場合に有効)
・注射の必要がなく、眼球周囲の麻酔(テノン嚢下麻酔)よりも負担が少ない
・回復が早く、合併症が少ない
点眼麻酔だけでは、眼の中に器械を入れて白内障を処理する際に、痛みを感じる可能性があります。
そのため、当院では全例前房麻酔と点眼麻酔を併用して行います。
もっと麻酔を完全にしてほしい!という方には
テノン嚢下麻酔も併用します。これは、硝子体手術などの際に用いる麻酔方法で、
結膜の一部を切開し、眼球周囲に麻酔薬を染み込ませて目の周りの神経を麻酔してしまいます。
視神経も麻酔がかかるので光も感じなくなり、手術中の眩しさはありません。
点眼麻酔+前房麻酔で痛みはほぼ感じませんが
手術中の眩しさを軽減するには、テノン嚢下麻酔も効果的かと思います。
不安が強い場合は笑気麻酔(低濃度亜酸化窒素麻酔)を検討するのも良い選択肢です。
笑気麻酔
鼻に装着したチューブから「笑気」という麻酔ガスを吸入する方法です。
吸入している間のみ、効果があります。投与を中止するとすぐ体内から排出されますので
効果はきれます。
当院では笑気麻酔も行うことができます。

笑気麻酔
笑気麻酔の効果
・リラックス効果:不安や緊張を和らげ、リラックスした状態で手術を受けられる
・痛みの軽減:鎮痛作用があり、手術中の違和感を和らげる
・回復が早い:使用を中止するとすぐに体外へ排出され、手術後の影響が少ない
向いている人
- 手術に強い不安を感じる方
- 緊張しやすい方
- 注射や医療処置が怖い方
デメリットや注意点
・効き方に個人差がある(あまり効果を感じない人もいる)
・軽いめまいや吐き気を感じることがある(まれ)
・全身麻酔ではないため、完全に意識がなくなるわけではない
麻酔方法の比較
麻酔法 | 方法 | 効果 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
点眼麻酔 | 目薬のみ | 弱め | 非侵襲的で安全 | 痛みを完全に抑えられないことがある |
前房麻酔 | 眼内に麻酔薬注入 | 中程度 | 手術中の痛みを効果的に抑える | 注入する際にしみる感じがある |
テノン嚢下麻酔 | 眼球周囲に麻酔を注射 | 強力 |
手術中に痛みをほぼ感じない 光も感じず眩しさがない |
注射する際の痛み、出血や眼圧上昇のリスク |
笑気麻酔 | 吸入 | リラックス | 不安軽減、回復が早い | 効果に個人差がある |
結論
ほとんどの患者さんは「痛くなかった、思ったより楽だった」と感じる手術です。
不安がある場合は、どんどん院長にご相談ください。
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【監修】
神戸市東灘区御影中町1丁目6−9ウエダビル2,3階
森井眼科クリニック
院長 森井香織
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