ICL手術・近視矯正
ICL手術・近視矯正
IICL(アイシーエル)は、小さなレンズを眼内に挿入、近視や乱視を矯正し、裸眼視力を回復させる視力矯正手術です。ICL(アイシーエル)の特徴は、適応範囲が広くレーシックでは適応外となる強度近視の方や角膜が薄い方にも適応が可能です。
ICL(アイシーエル)自体は、世界中で広く使用されています。日本でも国内治験の結果からICLの有効性と安全性が認められ、高度管理医療機器「有水晶体後房レンズ」として2010年に近視矯正用レンズ、2011年に乱視矯正も行えるトーリックレンズが厚生労働省から承認を受け、2014年には光学部中央に小さな孔の空いた新しいデザインのレンズが承認を受けています。
※ICLは自由診療です。
ICL認定講習を受講し、認定医インストラクターの立会いのもと手術を行い、ICL認定医としてトーリックICL(乱視あり)認定証を取得した医師のみが手術を行うことができます。当院院長はICL、両方の認定医であり、多数の手術症例を行っております。
一般に目の中の水晶体に近い位置でのレンズ矯正で、矯正精度が高く、ハードコンタクトレンズと比べても遜色のない鮮やかな見え方が得られます。これまでの調査では手術を受けた方の98%が1.0以上の裸眼視力に回復しており、手術実績は良好です。
近視や乱視が強めの方の場合、レーシックによる視力矯正では術後数年で近視が戻ってしまう傾向があります。ICLでは、このような視力の戻りが少なく、長期的に安定した視力が期待できます。
レーシックでは角膜を切除する際に角膜の知覚神経が切断され、涙液の分泌が低下しドライアイが生じやすくなりますが、ICLは切開部位が異なり、また非常に小さいため、このような不具合はおこりにくくなっています。またレーシックでは、角膜を削るために、術後に暗い場所で光がにじんで見える現象が置きます。角膜を削らないICLではこのような視覚障害の出現が少なくなります。
ICLのレンズは大変柔らかい素材でできており、3㎜の切開創から出し入れが可能です。眼内に挿入したレンズは、比較的簡単に取り出すことが可能です。見え方に不満がある場合、取り出して元の状態にもどすことができます。術後に近視が進んでしまった場合でもレンズを交換することで良好な視力を回復できます。
レーシックでは矯正できる度数には上限があります。また角膜が薄い方の場合、レーシック不適応となり、手術を受けること自体ができません。ICLは角膜を削らずに視力矯正を行うので、角膜が薄い方でも手術を受けることが可能です。また、幅広い度数のレンズをそろえているため、レーシックでは矯正できない強度の近視や乱視の方でも視力矯正を行うことが可能です。
ICL(アイシーエル)のレンズには、有害な紫外線(UV)をカットする紫外線線吸収剤が含まれています。紫外線によるダメージを軽減する効果が期待できます。
角膜切開創は3mmと小さく、手術時間も片眼5分程度で、日帰り手術で可能です。
ICLのレンズはCollamerという新素材でできています。CollamerはHEMA(水酸化エチルメタクリレート)とコラーゲンを重合させた含水性の柔らかい素材で、目の中に入るとコラーゲンが体内の糖タンパク(フィブロネクチン)と結合し、レンズ表面に膜を形成します。このためICLのレンズは眼内で異物として認識されにくく、曇ったりせずに、長期にわたってレンズとしての機能を果たすことが可能です。
点眼と前房内麻酔を行います。不安が強い方は低濃度笑気麻酔を併用可能です。
角膜(黒目)と強膜(白目)の境目付近に3mmの創口を作成。
眼内に挿入したICLを虹彩と水晶体の間に固定します。
眼内を洗浄して終了します。角膜創口は自己閉鎖します。
手術適応あれば術前検査日・手術日を決定。
屈折矯正手術(フェイキックIOL)を受けることができるかの判断をする検査です。
検査は完全予約制となっております。必ずご予約を取られた上で来院してください。
なお、コンタクトレンズを使用されている方は、
・適応検査前:ハードコンタクトレンズを1週間前~
ソフトコンタクトレンズを前日~ 中止していただく必要があります。
<適応検査の留意点>
当日は、散瞳検査があり、5~6時間ピントが合いにくい状態になりますので、お車などの運転は避けてください。
手術3日前から術前点眼開始
手術前の準備を行った後、手術を行います。手術終了後1時間ほど院内で安静にした後、眼圧測定と診察を行い、帰宅です。術後は裸眼で見えるようになっていますが、手術当日は眼がしみる感じ、かすんだ感じがあるので気を付けてご帰宅ください。
帰宅後はなるべく目を閉じて休んでいただくと、早くよくなります。
手術翌日の診察のあと、状態に応じて次の診察を決定。術後3か月まで診察が必要です。以降は、ICLのチェック、眼圧チェックで1年毎に通院が必要です。
項目 | 料金 |
---|---|
適応検査 | 保険診療 |
術前検査 | 11,000円(税込) |
ICL(乱視なし) 片眼 | 330,000円(税込) |
ICL(乱視あり) 片眼 | 363,000円(税込) |
手術費用(両眼) | 660,000円(税込) |
ICL治療は自費診療となり、術前検査から費用はすべて保険適応外となります。
手術費用には、手術・術後3カ月までの検査・診察代が含まれています。
セット価格となっておりますので、他院での検査結果の持参や術後定期検査を他院で希望されたとしてもその分の費用を減額することはできません。
また、当院では、術前検査のデータを精査し、ICLの度数、大きさを決定します。乱視用ICLになるかは術前検査を行い、説明させていただき、決定いたします。
ICLは自由診療ですが、医療費控除の対象となります。確定申告の際医療費控除の申請を行うと税金の控除をうけることができます。